鳥取で保護猫の保護・譲渡活動を行う団体「ohana」のWebサイトを、ゼロから設計・開発。社会貢献の一環として、無償でWeb制作・SEO対策を提供しました。

クライアント概要
ohanaは、鳥取県内で保護猫の保護・譲渡活動を行う団体です。地域に住む猫たちの保護から、里親探し、譲渡後のサポートまでを一貫して担っています。
この活動の意義に共感し、Web制作とSEOの専門知識を活かして団体を支援したいという想いから、社会貢献活動の一環として、サイト制作からSEO対策、運用体制の整備までを無償で提供することになりました。
課題と解決策
認知の経路がInstagramに限定されていた
活動実績は十分にありましたが、それを知ってもらう手段はInstagramのみ。フォロワーには届くものの、新しい人との接点を広げるには限界があり、ボランティアや支援者の確保が進まない状態が続いていました。
ApproachSEO設計を組み込んだWebサイトをゼロから構築し、「鳥取 保護猫」などのキーワードで検索から見つかる経路を作りました。あわせてGoogleビジネスプロフィールを整備し、地図検索(MEO)でも露出できる状態に。Instagramを知らない人でも、ohanaにたどり着けるようになりました。
運営者一人にリソースが集中していた
団体運営はほぼ一人で回しており、Instagramの更新だけで手一杯。サイト制作や運用まで手を広げる余裕がなく、「SNSだけに依存する構造」から抜け出せない状況でした。
ApproachWordPressで写真や記事をかんたんに更新できる設計にし、サイト運用に費やす時間を最小化しました。Googleアナリティクスも導入し、どんな人がどこからサイトに来ているかをデータで確認できる環境を整えました。
問い合わせ窓口が分散していた
Instagram DM・電話・メールと、問い合わせの経路が複数に分散。対応漏れはなかったものの、「誰とどこまで話が進んでいるか」を都度確認する手間が、運営者の負担になっていました。
Approachサイト上にお問い合わせフォームを設置し、窓口をひとつに集約。フォームへの回答はメール通知で即座に受け取れるため、どの問い合わせも取りこぼしなく管理できる状態になりました。
サイト制作で意識したこと
サイト制作において、見た目の凝ったデザインを追求することよりも優先したのは、訪問した人が迷わず行動できる動線を作ることでした。
ohanaの場合、サイトに来る人がしたい行動は明確です。「猫を見る」「里親になりたい」「支援したい」「問い合わせたい」。この行動にたどり着くまでの距離をできるだけ短くすることに、設計の力を注いでいます。
色やレイアウトは、ohanaさんの活動の雰囲気に合わせて調整しました。アクセントカラーのオレンジ(#c85a3a)は、保護猫活動に温かみを添える色として選んでいます。
見た目の良さは大事ですが、それ自体が目的になってしまうと、本来の目的(里親が見つかる、支援が集まる、ボランティアが増える)からは離れてしまいます。デザインは、動線を成立させるための手段として捉えています。
成果
サイト公開後、Instagram経由での里親申し込みが1件、ボランティア申し込みが1件、それぞれ発生しました。既存のInstagramフォロワー基盤(1,000人超)とサイトを連動させたことが、早期の反応につながった一因だと考えています。
ただ、今回の取り組みの本質は、数字そのものより「検索からも見つけてもらえる場所ができた」という構造的な変化にあります。これまでInstagramのフォロワーにしか届かなかった情報が、検索を通じて新しい人にも届く状態になりました。
公開から1か月ほどの時点では「鳥取 保護猫」で20位前後でしたが、いまは地域名の入った言葉で上位に入っています。直近7日間(2026年10月29日〜11月4日)のSearch Consoleの平均掲載順位は、「鳥取市保護猫」で4.7位、「鳥取市 保護猫」で5.3位、「鳥取市保護猫 ボランティア」で3.8位、「鳥取市保護猫譲渡会」で2.8位です。
なお、4月から10月の表は、サイト全体の平均掲載順位です。個別の言葉の順位は、これより上位に入っているものがあります。
また、問い合わせ窓口を一本化したことで、運営者は対応管理の負担から解放され、保護活動そのものに集中できる時間が増えました。
検索の数字(2026年4月〜10月)
サイト公開(2026年4月)から10月までの、Search Consoleの数字です。検索結果に表示された回数は、4月の316回から、10月の1,880回へ、約6倍になりました。平均掲載順位は、21.1位から7.8位に上がっています。
検索結果への表示回数(月ごと)
| 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 表示回数 | 316 | 170 | 265 | 786 | 753 | 1,310 | 1,880 |
| クリック数 | 48 | 17 | 31 | 75 | 73 | 69 | 122 |
| 平均掲載順位 | 21.1位 | 10.4位 | 11.5位 | 8.3位 | 9.0位 | 8.3位 | 7.8位 |
※ Search Console(2026年11月3日に集計)。4月はサイト公開の月です。順位は、検索した言葉ごとの平均で、お約束するものではありません。
2026年10月の作り直し
公開から数か月たった2026年10月、団体の今の活動に合わせてサイトを作り直しました。「保護猫を迎えたい人」と「支援したい人」が、迷わず次の行動に進めることを目標にしています。
- 支援の入口をすぐ押せる位置に:寄付とAmazonほしいものリストへの入口を、トップとヘッダーに置きました。
- 受付中のことがひと目でわかるように:猫の保護(引き取り)だけを休止している状態を正しく伝え、寄付や物資の支援は受付中であることがわかる形にしました。
- 数字をそろえて更新:保護・譲渡・TNRの実績の数字を、全ページで最新のものにそろえました。
- 「保護猫ガイド」を新しく作成:子猫を拾ったとき・猫が迷子になったとき・里親になりたいときなど、鳥取での相談先を7つのページにまとめました。内容は鳥取市・鳥取県の公式情報をもとにしています。
- よくある質問を整理:保護・里親・支援・ボランティアなどに分けて、22問にまとめました。
- 検索まわりの土台を修理:ページのタイトルと説明文を見直し、SEOのプラグインを1つにまとめ、サイトマップを整理しました。
- 支援につながる行動を計測:寄付ボタンやほしいものリストのクリックをGoogleアナリティクスで記録し、どこから支援につながっているかを数字で追えるようにしました。
作ったあとも、数字を見ながら少しずつ直していく。own.がすべてのご依頼で大事にしている進め方を、ohanaのサイトでも続けています。


