ふるさと納税の返礼品を提供している事業者は、鳥取県内にも数多くあります。ただ、寄附者との接点がふるさと納税サイト任せになり、自社のホームページが活かされていないケースもあるのではないでしょうか。結論は、ふるさと納税サイトを申し込みの場、自社のホームページを信頼を深める場に使い分けることです。鳥取県で返礼品を扱う、またはこれから扱いたい事業者の方に向けて、web活用の考え方をまとめました。
この記事の要約
- ふるさと納税サイトは「申し込みの場」、自社のホームページは「産地やつくり手を伝え、信頼を深める場」
- 寄附の97.2%がふるさと納税サイト経由で、その比率は前年度より上がっている
- ポイント付与が禁止された令和7年10月以降は、返礼品の中身と事業者の信頼感が比べられやすくなる可能性
- 最低限整えたいのは、産地とつくり方の説明・検索されたときの受け皿・通常販売や問い合わせへの導線
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鳥取県のふるさと納税の規模と、返礼品事業者の立ち位置
令和7年度(2025年度)のふるさと納税は、全国の受入額が約1兆3,314億円、受入件数が約5,963万件でした*1。鳥取県では、県と市町村を合わせた受入額が約67億4,900万円、受入件数が31万8,489件となっています*1。1件あたりに直すと約2万1,000円で、県内の事業者の返礼品に毎年これだけの規模の寄附が寄せられている計算です。
見逃せないのは、寄附者が返礼品と出会う入り口です。調査では、寄附の97.2%が、複数の自治体の返礼品を並べて比べられるふるさと納税サイト(調査上の呼び名はポータルサイト)を経由していました*1。前年度の94.5%から2.7ポイント上がっており*1、寄附者と返礼品の出会いはさらにふるさと納税サイトへ集まっています。
こうした状況では、寄附者が最初に目にする情報は、ふるさと納税サイト上の商品ページになりやすいと考えられます。ただ、商品ページは他の返礼品と同じ形式で並ぶため、事業者ごとの違いを伝える余地は限られやすくなります。その商品ページを取り巻くルールの変化から見ていきます。
*1 引用元:総務省:ふるさと納税に関する現況調査結果(令和8年度実施)(令和8年7月31日公表)
ポイント付与の禁止で、返礼品の比べられ方はどう変わるのか
令和7年10月から、ふるさと納税サイトを通じてポイント等を付与する形での寄附の募集ができなくなりました*2。あわせて、返礼品の調達・発送、広報、決済、事務などにかかる募集の費用の合計は、寄附金額の5割以下とされてきました*2。さらに令和8年度の税制改正で、寄附金のうち自治体が使える財源の割合を令和8年の指定から段階的に引き上げ、最終的に60%以上とすることになっています*1。
ポイントという、返礼品の外側にあった比べどころが使えなくなると、寄附者が見る軸は、返礼品そのものの中身や、それをつくる事業者への信頼感へ寄っていくのではないかと考えられます。同じ寄附額で並ぶ商品の中から選ばれるには、商品ページの外側にある情報、つまり自社のホームページの出番が増える可能性があります。実際の返礼品ページと事業者のサイトを並べて見ると、その役割分担がよく分かります。

*1 引用元:総務省:ふるさと納税に関する現況調査結果(令和8年度実施)(令和8年7月31日公表)
*2 引用元:総務省 自治税務局市町村税課:ふるさと納税の指定基準等について(令和7年5月13日)
境港市の紅ズワイガニに見る、商品ページと自社サイトの役割分担
鳥取県の境漁港は、ベニズワイガニ(紅ズワイガニ)の水揚量が全国一位の漁港です。漁期は9月から6月で、日本海の水深800メートルより深い海域で操業が行われています*3。境港市の返礼品でも紅ズワイガニは代表的な品目で、脚肉と爪肉のセットや甲羅盛りなど、複数の商品が並んでいます。この中から、冷凍加工業者の返礼品ページと、その事業者の自社サイトを見比べてみました。
ふるさと納税サイトの商品ページが担うこと
確認した返礼品ページには、事業者名、境港産であることの表示、複数枚の写真、容量・消費期限・アレルギー情報・解凍方法といった商品情報、発送の目安、寄せられたレビューが載っていました。寄附を決めるために必要な情報は、一通りそろっています。一方で、その事業者の自社サイトへのリンクは、確認した範囲では見当たりませんでした。
自社サイトが担うこと
同じ事業者の自社サイトには産地紹介のページがあり、境港が日本有数の大漁港であること、毎日新鮮な原料を仕入れていること、衛生管理の認定を取得していることなどが書かれていました。注文フォームやお問い合わせのボタンも置かれています。商品ページが「いま選ぶ理由」を伝える場だとすれば、自社サイトは「この事業者から買う理由」を伝える場だと言えます。
返礼品を自社サイトで紹介するときの注意点
注意したいのは、自社サイトで返礼品を紹介するときのルールです。総務省の基準では、民間事業者による返礼品を強調した宣伝広告が禁止事項として明確化されています*2。自社サイトでの表現がどこまで許されるかは一概に言えないため、載せ方は事前に自治体の担当窓口へ確認しておくと安心です。
*2 引用元:総務省 自治税務局市町村税課:ふるさと納税の指定基準等について(令和7年5月13日)
*3 引用元:鳥取県:ベニズワイガニ(水揚量・漁期・漁場)
返礼品事業者が自社サイトで整えたい4つのこと
役割分担が見えたところで、自社サイトに最低限そろえておきたいものを整理します。
産地とつくり方を、自分の言葉で説明するページ
地場産品の基準では、返礼品の製造や加工などの主要な工程を区域内で行い、相応の付加価値が生じていることが求められています*2。商品ページには収まりきらない「どこで、誰が、どのようにつくっているか」を自社サイトにまとめておけば、寄附者への説明にも、自治体や取引先への説明にも使えます。写真や工程の説明を添えると、文字だけよりも伝わりやすくなります。
商品名や事業者名で検索されたときの受け皿
ふるさと納税サイトで気になった返礼品について、事業者名や商品名で検索し、公式の情報を確かめる人もいると考えられます。そのときに自社サイトが見つからない、または情報が古いままだと、せっかくの関心が途切れてしまいます。トップページや商品紹介に、事業者名・取り扱い品目・所在地・連絡先を分かりやすく載せ、検索結果に表示される説明文も整えておくことが基本です。
通常の販売・問い合わせへつなぐ導線
返礼品をきっかけに事業者を知った人が、次は自分用や贈り物として買いたいと考えることもあります。自社サイトに注文フォームや問い合わせ先があれば、その受け皿になります。ネットでの直販の入口づくりは、境港の水産加工業者のホームページとネット直売の記事でも整理しています。ただし、返礼品の同梱物などで自社サイトへ案内する場合は、自治体との取り決めに沿う必要があるため、先に確認しておきましょう。
季節や状況の変化を反映し続ける体制
たとえば紅ズワイガニは漁期が9月から6月で*3、水揚げの時期によって商品や発送の案内が変わりやすい品目です。ふるさと納税サイトの商品ページと自社サイトの情報がずれていると、信頼感を損ねかねません。更新の担当と頻度をあらかじめ決め、更新しやすい作りにしておくことが、公開後に効いてきます。
ここまでの4つは、大がかりな作り込みをしなくても、数ページのホームページから始められる内容です。
*2 引用元:総務省 自治税務局市町村税課:ふるさと納税の指定基準等について(令和7年5月13日)
*3 引用元:鳥取県:ベニズワイガニ(水揚量・漁期・漁場)
鳥取県の返礼品事業者でホームページを作るならown.
ここまでの課題は、産地とつくり方の説明、検索されたときの受け皿、通常販売や問い合わせへの導線、そして更新し続ける体制の4つでした。own.は、ホームページ制作とSEO・MEOを一体で対応し、公開後の運用まで一貫してサポートしています。
返礼品事業者のホームページでは、ふるさと納税サイトの商品ページと役割が重ならないよう、産地やつくり手の紹介、取り扱い品目、注文・問い合わせの導線を整理するところから設計します。検索結果に表示される説明文や、店舗・直売所がある場合の地図検索での見つかり方(MEO)も制作と同時に整えるため、公開してから別々に手配する必要がありません。返礼品の紹介の仕方については、自治体のルールに沿った表現を前提に、一緒に整理していきます。
今のホームページや商品ページで足りない部分を確認したい段階でも、ご相談いただけます。費用や進め方など、気になりやすい点は次の「よくある質問」にまとめています。
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必須ではありませんが、持っておく意味は大きいと考えられます。寄附の大半がふるさと納税サイトを経由する中で、商品ページだけでは伝えきれない産地やつくり手の情報を補い、事業者名で検索されたときの受け皿にもなるためです。
own.のホームページ制作は最低16.5万円(総額)から対応可能です。ページ数、注文フォームなどの機能、写真撮影や文章作成を含むかどうかで金額は変わります。産地の紹介と問い合わせ先を中心にした小規模な構成から始め、必要に応じてページを足していく進め方もできます。
一概には言えません。返礼品の見せ方にはルールがあり、自治体ごとの取り決めがある場合もあります。載せる内容や表現は、事前に取引のある自治体の担当窓口へ確認しておくと安心です。
あります。返礼品として認められるには、地元でつくられていることなどの基準があり、産地や加工の工程を整理した情報が必要になる場面が考えられます。自社サイトにその内容をまとめておけば、自治体へ相談するときの資料としても使えます。
まとめ
ふるさと納税の寄附の大半がふるさと納税サイトを経由する今、返礼品事業者にとって商品ページは申し込みの入り口であり、自社のホームページは産地やつくり手を伝えて信頼を深める場です。ポイント付与が禁止された令和7年10月以降は、返礼品の中身と事業者の信頼感がこれまで以上に見られる可能性があります。整えたいのは、産地とつくり方の説明、検索されたときの受け皿、通常販売や問い合わせへの導線、更新の体制の4点です。
まだ形になっていなくても、産地の説明ページ1枚からなら始められます。