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鳥取の農家がネット直売を始めるには?
ホームページ集客の基本

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鳥取の農家がネット直売を始めるには?ホームページ集客の基本

鳥取の農家でも、白ねぎや梨、らっきょうなどを直売所やJA出荷を中心に販売している方は少なくありません。ただ、個人のお客様と直接つながる窓口を持たないままだと、価格や販路を市場や直売所の都合に委ねる状態が続いているケースもあります。ホームページを窓口にしたネット直売は、この状況を変える手段のひとつです。鳥取で農業を営み、直売所・JA出荷だけに頼らない販路を考えている方に向けて、ホームページ活用の始め方をまとめました。

この記事の要約

  • 直売所・JA出荷を置き換えるのではなく、個人客への新しい窓口としてホームページを持つことが有効
  • 生産者の顔・商品ページ・注文導線・地域名対策の4点をそろえることが最低条件
  • 一気に完成させず、写真→商品ページ→注文導線→発信の順で段階的に進めるのが現実的
  • 白ねぎに限らず、旬や贈答需要が明確な品目であれば同じ考え方を応用可能
鳥取の農家がネット直売を始める3ステップの図解
目次

鳥取の農家が直売所・JA出荷を中心にしがちな理由

まずは、なぜ多くの農家が直売所・JA出荷を中心とした販売にとどまりやすいのか、その背景から整理します。

鳥取県の農業産出額は766億円で、野菜が27.4%、米が16.6%を占めています。中でも白ねぎは県内農業産出額(野菜部門)の中で最も産出額が多い品目とされ、らっきょうは全国1位、すいかは4位、日本なしは6位と、いずれも全国的に見て存在感のある産地です*1

一方で、基幹的農業従事者に占める65歳以上の割合は79.9%に達しています*1。長年築かれた出荷ルートがあり、収穫期の作業だけでも手一杯になりやすい状況では、新しい販路開拓よりも慣れたJA出荷や直売所への出荷を優先する判断は自然な流れだと考えられます。

*1 引用元:農林水産省:都道府県の農林水産業の概要(鳥取県)(令和7年版、2025年公表)

なぜホームページでのネット直売が有効なのか

こうした背景を踏まえると、次に気になるのはホームページの実際の効果です。

直売所は来店できる範囲のお客様に販売先が限られ、JA出荷や市場出荷では価格や規格が市場の都合で決まりやすいという特徴があります。ホームページを窓口にすれば、鳥取県外の個人のお客様にも直接情報を届けられ、価格や販売条件をある程度自分で決められる状態に近づけます。

たとえば鳥取県西部の弓浜地区などで栽培される白ねぎは、周年出荷できる品種構成を強みにしており*1、こうした「一年を通じて届けられる」という特徴はホームページで丁寧に説明することで、直売所での一期一会の販売とは違う魅力として伝えやすくなります。梨・らっきょう・スイカなど旬が明確な品目についても、収穫時期や食べ頃をあらかじめページで発信しておくことで、贈答用途を含めた個人客からの注文につながりやすくなると考えられます。

直売所やJA出荷にも、対面で信頼関係を築ける、収穫したその日に現金化できるといった良さがあります。ホームページはこうした既存の販路を置き換えるものではなく、直売所に来られない地域外のお客様や、贈答用にまとまった量を探している個人客など、これまで接点のなかった層への窓口を新しく増やすものだと捉えると、無理なく取り入れやすくなります。

*1 引用元:鳥取県公式サイト(とりネット):白ねぎ

ホームページに最低限そろえておきたい要素

続いて、具体的にそろえておきたい要素を見ていきます。ネット直売の窓口として機能させるには、次の要素を最低限そろえておくことが望ましいと考えられます。

  • 生産者の顔・畑の様子が分かるページ:誰がどんな環境で作っているかが伝わることで、直売所での対面販売に近い安心感を補えます。
  • 商品ページ(品種・収穫時期・量目・価格):品種名や収穫時期、内容量、価格を具体的に明記し、比較検討しやすい状態にします。
  • 注文までつながる導線:問い合わせフォームや電話番号に加え、可能であればネットショップ機能(既存のカートサービスとの連携を含む)を用意し、注文の手間を減らします。
  • 地域名を含めたタイトル・見出し:「鳥取県〇〇市」「弓浜」など地域名を含めた見出しにすることで、地域名検索(MEO・SEO)からの流入も見込めます。
  • 発送方法・送料の明記:個人客にとって送料や発送のタイミングは購入判断に直結するため、あいまいにせず明記します。

鳥取の農家がネット直売を始める5つのステップ

いきなり完成度の高いネットショップを目指す必要はなく、次の順番で段階的に整えていく進め方が現実的だと考えられます。

ステップ1:畑・生産物の写真を撮る

スマートフォンでの撮影でも構いません。収穫期の様子や生産物のアップ写真、畑の風景などを、まずは数枚用意することから始めます。生産者自身が写った写真があると、誰がどんな環境で作っているかが伝わりやすくなり、直売所での対面販売に近い安心感を補う効果も期待できます。

ステップ2:商品ページを作る

品種・収穫時期・内容量・価格を明記したページを、1品目からでも作成します。すべての品目を一度に揃える必要はなく、代表的な1品目でページの型を先に作ってしまえば、翌年以降は品目を増やす形で展開しやすくなります。

ステップ3:注文導線を用意する

問い合わせフォームや電話番号に加え、可能であれば既存のネットショップサービスやカート機能へのリンクを設置します。入力項目を必要最小限にとどめ、注文までの手間をできるだけ減らしておくことがポイントです。

ステップ4:地域名を含めて情報を整理する

地域名や品目名を見出しに含め、検索から見つけてもらいやすい状態にします。「鳥取県〇〇市」「弓浜」など具体的な地名を入れておくことで、地域名検索(MEO・SEO)からの流入も見込みやすくなります。

ステップ5:収穫期ごとに発信を続ける

SNSと連携させながら、収穫の様子や出荷状況を定期的に発信します。ページ自体を毎年作り直す必要はなく、価格や在庫状況の更新を中心にした運用で、次のシーズンにつなげていくことができます。

一度に全部をそろえようとせず、収穫の合間に少しずつ整えていくことで、負担を抑えながら継続しやすくなります。特にステップ1・2の写真と商品ページは、注文導線を整える前段階として優先度が高い作業です。品種や収穫時期は毎年大きく変わるものではないため、一度ページの型を作ってしまえば、翌年以降は価格や在庫状況の更新だけで運用できるようになります。

また、ホームページの立ち上げにあたっては、初期費用や更新のしやすさも判断材料になります。すべてを自分で構築するのではなく、更新しやすい仕組みをあらかじめ用意した形で制作を依頼する方法もあり、収穫期の忙しさに左右されずに情報を保てる状態を作りやすくなります。

鳥取ならではの視点:6次産業化・贈答・ふるさと納税との組み合わせ

ここでは、鳥取ならではの切り口も紹介します。

鳥取県内では農産加工の年間販売金額が232億円にのぼり、全国17位という統計もあります*1。梨やらっきょうの加工品、白ねぎを使った加工食品など、生産物をそのまま売るだけでなく加工品として展開している農家も一定数存在すると考えられます。

ホームページに加工品のラインナップや、ふるさと納税の返礼品として提供している場合はその情報もあわせて掲載しておくと、贈答需要や地域外からの認知にもつながりやすくなります。道の駅など地域の販売拠点で扱われている場合は、その情報をホームページに載せておくことで、直売所と同様の「実際に手に取れる場所」の安心感を補うことも可能です。

*1 引用元:農林水産省:都道府県の農林水産業の概要(鳥取県)(令和7年版、2025年公表)

よくある質問

ここまでの内容を踏まえたうえで、最後によくある疑問にまとめて答えます。

SNSだけでの発信も可能ですが、品種・価格・注文方法といった情報は流れていきやすく、後から見返しにくいという面があります。ホームページに基本情報をまとめておき、SNSは更新情報の発信窓口として使い分けると、両方の良さを活かしやすくなります。

自分で一からシステムを構築する必要はなく、既存のネットショップサービスやカート機能をホームページに組み込む方法が現実的です。まずは問い合わせフォームからでも導入できます。

収穫期は撮影や在庫の記録だけにとどめ、ページの更新や発信は収穫の合間や農閑期にまとめて行うといった、季節に合わせた運用の仕方も一つの方法です。

梨・らっきょう・スイカなど旬が明確な品目でも、収穫時期や食べ頃、贈答用途を意識したページ構成にすることで、同じ考え方を応用できると考えられます。

一本化する必要はないと考えられます。直売所やJA出荷は安定した現金収入や対面での信頼関係という強みがあるため、既存の販路は維持しながら、ホームページを新しい窓口として並走させる形が現実的です。

まとめ

鳥取の農家にとって、直売所やJA出荷は長年築かれてきた安定した販路である一方、個人客と直接つながる窓口を持たないままでは、価格や販路の選択肢が限られやすい状況にもなります。ホームページで生産者の顔・商品情報・注文導線・地域名検索対策をそろえておくことは、直売所やJA出荷に代わるものではなく、それらと並走できる新しい窓口を持つことにつながります。

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